米、インドに25%の追加関税=ロシア産原油購入で圧力強化 2025年08月06日 23時38分

 【ワシントン、ニューデリー時事】トランプ米大統領は6日、ロシア産原油を購入しているとして、インドに25%の追加関税を課す大統領令に署名した。トランプ氏は、インドの原油購入がロシアのウクライナ侵攻を支えていると非難。停戦に応じないロシアへの圧力を強めた形だ。
 トランプ氏は大統領令で、ロシア政府の行動と政策が米国の外交や安全保障に「異例かつ並外れた脅威を及ぼし続けている」と批判。インドがロシアから直接・間接的に原油を輸入していることを理由に、インドからの輸入品に追加関税を課すことが「必要かつ適切だと判断した」と表明した。
 これに対しインド政府は、追加関税は「極めて遺憾」との声明を発表。ロシアからの原油調達はインド国民14億人のエネルギー安全保障を確保する目的だと主張した上で、米国の行動は「不公平であり不当、理不尽だと改めて表明する」と強調した。
 トランプ氏は7月、インドに対する相互関税を25%に設定し、今月7日に発動する大統領令に署名。新たに発表した追加分はこの相互関税に上乗せされ、3週間後に適用が始まる。印ロが関税引き下げに向け、米国と交渉する猶予期間になる可能性がある。 

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