禁止農薬の使用再開は違憲=EUで許可も―仏審査機関 2025年08月08日 07時47分
【パリ時事】フランスの法令審査機関、憲法会議は7日、同国で禁止された農薬の使用再開を認める法律に違憲判断を下した。同法は7月上旬に上下両院の可決で成立したが、環境政党などが審査を申し立てていた。
問題となったのは、日本曹達が開発したネオニコチノイド系殺虫剤アセタミプリドの解禁に関する条項。欧州連合(EU)は使用を許可しているが、フランスは2018年から制限し、農家が規制緩和を求めていた。
憲法会議は殺虫剤が「昆虫や鳥を含む生物多様性、水質、土壌に影響を与え、人の健康にリスクをもたらす」と指摘。法律は使用を限定する措置が不十分で、憲法がうたう環境保全などの義務に反すると結論付けた。