特別列車、ロシアまで丸1日=線路劣悪でゆっくり移動か―北朝鮮 2023年09月12日 18時53分

ロシア訪問に向かう北朝鮮の金正恩総書記=10日、平壌(朝鮮通信・時事)
ロシア訪問に向かう北朝鮮の金正恩総書記=10日、平壌(朝鮮通信・時事)

 【ソウル時事】北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記を乗せた特別列車は12日にロシアに入るまでの北朝鮮内の移動に少なくとも24時間かかった。韓国統一省は、北朝鮮の線路の状況が劣悪で、安全のため低速で運行したと推定する。
 特別列車は10日午後(日本時間同)に平壌を出発。北朝鮮内をゆっくり移動し、12日未明に国境を越えロシアに入ったとみられる。韓国統一省関係者は「北朝鮮の鉄道の状況は非常に劣悪で高速を出すのは難しい」と指摘した。最も状況の良い路線でも時速100キロを出せず、ロシアに向かう日本海側の路線は状況がはるかに悪いという。
 正恩氏ら3代の北朝鮮の最高指導者は移動に飛行機より鉄道を好んできた。老朽化した飛行機より列車の方が安全で快適だと考えているという見方がある。列車は防弾仕様で、通信機器を備えた正恩氏の執務室があるもようだ。正恩氏は、2019年2月にベトナム・ハノイで当時のトランプ米大統領と会談した際も特別列車で移動し、60時間超かかったとされる。 

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