数十人救った市民、息引き取る=アルメニア教会で葬儀―ロシア乱射 2024年03月31日 09時21分

カレン・エンギバリャンさんの葬儀が営まれたアルメニア教会=30日、モスクワ
カレン・エンギバリャンさんの葬儀が営まれたアルメニア教会=30日、モスクワ

 ロシア・モスクワ郊外の銃乱射テロ事件から1週間に当たる29日、1人の男性が病院で息を引き取り、144人目の犠牲者となった。火災で煙に包まれたコンサートホールで救助活動に加わったアルメニア系の一般市民。教会で30日に営まれた葬儀には多くの人々が参列し、危険を顧みず数十人の命を救った「英雄」の死を悼んだ。
 亡くなったのは、現場近くに住むカレン・エンギバリャンさん(35)。妻ナナさんが地元メディアに語ったところでは、親友の母親が来場すると知らされていたことから、22日夜の一報を聞くと、ためらわず会場に駆け付けた。
 ホールは実行犯に放火されていた。エンギバリャンさんは会場に入り、負傷者を連れ出すと医療チームに引き渡した。23日未明までに数十人を救出できたが、親友の母親は見つからず、失意のまま同日朝に帰宅。館内で大量の煙を吸っていたことから、ほどなく体調を崩し救急搬送された。 

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モスクワのアルメニア教会=2023年10月(AFP時事)
モスクワのアルメニア教会=2023年10月(AFP時事)

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