北朝鮮が日本海に弾道ミサイル=EEZ外、極超音速ミサイルか 2024年04月02日 07時06分

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記=2月8日、平壌(AFP時事)
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記=2月8日、平壌(AFP時事)

 【ソウル時事】韓国軍によると、北朝鮮は2日午前6時53分(日本時間同)ごろ、平壌一帯から中距離級と推定される弾道ミサイル1発を日本海に向けて発射した。日本の防衛省も「少なくとも1発の弾道ミサイル」の発射を確認し、日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下したとみられると明らかにした。
 韓国軍は、北朝鮮が極超音速ミサイルを撃った可能性があるとみて分析を進めている。北朝鮮は3月、「新型中長距離極超音速ミサイル」用の固体燃料エンジンの地上燃焼実験に成功したと発表。韓国軍当局者は今回の発射は「実験と関係があると考えている」と述べた。極超音速ミサイルは、音速の5倍(マッハ5)以上で低い高度を変則的に飛行する兵器で、迎撃が難しいとされる。
 防衛省によると、ミサイルの最高高度は100キロ程度で、約650キロ以上飛行した。航空機や船舶への被害は確認されていない。北朝鮮の弾道ミサイル発射は3月18日以来で、今年3回目。日本政府は北京の大使館ルートで北朝鮮に厳重抗議した。
 岸田文雄首相は発射を受け、国民への迅速・的確な情報提供、航空機・船舶の安全確認、不測の事態に備えた万全の態勢を取るよう指示。首相官邸で記者団に「わが国のみならず、地域や国際社会の安全にも関わることであり、断じて容認できない」と語った。
 日米韓の北朝鮮担当高官は電話で協議し、3カ国の連携を確認。弾道ミサイル発射は国連安全保障理事会の決議違反だと非難した。
 北朝鮮は年内に軍事偵察衛星3基を打ち上げる方針を示している。林芳正官房長官は記者会見で、今回の発射について「衛星打ち上げを目的としたものではなかったと考えられる」と説明。「今後、(打ち上げを)強行する可能性はある。警戒、監視に全力を挙げる」と強調した。 

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2日、ソウルの鉄道駅で、北朝鮮のミサイル発射を報じるテレビ画面の前を通る女性(AFP時事)
2日、ソウルの鉄道駅で、北朝鮮のミサイル発射を報じるテレビ画面の前を通る女性(AFP時事)

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