中国で国際消費博開幕=日本勢、存在感薄く 2024年04月13日 17時40分
【海口(中国海南島)時事】中国南部の海南島で13日、外資呼び込みなどを目指した「中国国際消費品博覧会」が18日までの日程で始まった。各国から過去最多となる4000超の企業や団体が出展。だが、日本勢の出展面積は前年の半分以下となり、存在感は乏しい。
消費博は2021年から始まった大規模博覧会で、今年で4回目。開幕式では全国人民代表大会(全人代)常務委員会の彭清華副委員長が「(外資が)中国経済と共に発展することを歓迎する」と演説した。
主催者によると、71カ国・地域が参加。日本企業では、キリンビールや三菱商事が展示場を設けた。ただ、「ジャパン・パビリオン」を手掛ける日本貿易振興機構(ジェトロ)は出展規模を縮小。前回は参加したものの、今回は出展を見送った企業も多い。
一方で、中国が経済的な結び付きを深める欧州勢の姿が目立った。中国メディアによると、スペインやアイルランドなどが前回よりも出展規模を拡大したという。
日系企業関係者によると、ビザ取得の煩雑さが対中投資の冷え込みにつながっているとみられる。中国への短期渡航ビザは、ドイツやフランスの国民を対象に最近免除されたものの、日本人は対象外のままだ。コロナ禍前は日本人も免除されており、日系企業からは「中国は今や遠い国になった」と残念がる声も出ている。