射程制限「もうない」=ウクライナ供与の兵器―独首相 2025年05月27日 06時36分

ドイツのメルツ首相=22日、リトアニア・ビリニュス(EPA時事)
ドイツのメルツ首相=22日、リトアニア・ビリニュス(EPA時事)

 【ベルリン時事】ドイツのメルツ首相は26日、独公共放送とのインタビューで、米欧がウクライナに供与した長距離兵器に関し、「射程のいかなる制限ももうない」との見方を示し、ロシア領内の軍事施設攻撃に対する支持を明確にした。ロシアとの停戦交渉で、ウクライナの立場を強めたい狙いがあるとみられる。
 昨年11月以降、ロシア領への攻撃で、既に米国や英国が供与した長距離ミサイルが使用された。メルツ氏は「最近までわずかな例外を除いて使われなかったが、いまは可能だ」と指摘した。
 独誌シュピーゲルによると、メルツ氏は、28日に訪独するウクライナのゼレンスキー大統領と会談する予定。停戦交渉に関して意見を交わすとみられる。メルツ氏は、ショルツ前首相が拒んでいた、射程500キロの独製長距離巡航ミサイル「タウルス」の供与を排除していない。 

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