イスラエル、「ガザ併合」計画=ハマスが停戦案拒否なら実行―報道 2025年07月29日 14時05分

28日、パレスチナ自治区ガザとの境界に位置するエジプト北東部ラファ検問所で、通行許可を待つ人道支援物資を積んだトラック(AFP時事)
28日、パレスチナ自治区ガザとの境界に位置するエジプト北東部ラファ検問所で、通行許可を待つ人道支援物資を積んだトラック(AFP時事)

 【カイロ時事】イスラエルのメディアは29日、ネタニヤフ首相が前日に開いた治安閣議で、パレスチナ自治区ガザの「併合計画」を示したと報じた。イスラム組織ハマスが一定期間内に停戦案に同意しなければ実行するという。イスラエルはガザの約75%を既に管理下に置いているとされるが、一層の強硬姿勢を示すことでハマスへの圧力を強める狙いがあるとみられる。実際に併合に踏み切れば「国際法違反だ」との国際社会の厳しい批判は必至だ。
 米国など仲介国が提示した60日間の停戦案についてイスラエルは同意したものの、ハマスは条件を付けて回答。間接交渉は停滞し、米、イスラエル両政府は「代わりの選択肢」を検討していた。
 治安閣議では、住民の管理と治安維持のための専門機関設置が提案された。地元紙ハーレツによれば、併合はイスラエルが一方的にガザに設置した「緩衝地帯」から開始し、徐々に全域に広げる。ネタニヤフ氏はトランプ米政権もこの計画を了承したと主張したという。 

海外経済ニュース