円借款事業、早期再開へ=首脳会談の主要議題に―日スリランカ 2025年09月26日 21時01分

日本とスリランカの国旗=2023年5月
日本とスリランカの国旗=2023年5月

 【ニューデリー時事】スリランカのサマラシンハ貿易相は26日、時事通信の取材に対し、本格的工事が停止しているスリランカへの円借款事業が早期に再開されるとの見通しを明らかにした。27日から訪日するディサナヤカ大統領と石破茂首相との首脳会談で主要議題になる公算が大きく、「日本からの多大な投資がテーマとなる。事業は可能な限り早く再開される計画だ」と強調した。
 スリランカは2022年に事実上のデフォルト(債務不履行)に陥り、日本は国際空港の拡張工事など11事業への円借款貸し付けを一時停止した。その後、債務再編協議がまとまったことで、24年7月に貸し付け再開を発表していた。
 一方、サマラシンハ氏は、20年9月に当時のラジャパクサ政権が一方的に中止した次世代型路面電車(LRT)の整備計画に関しては「他にも優先度の高い案件がある」と指摘。国際協力機構(JICA)の支援でスリランカの最大都市コロンボに建設する計画だったが、「経済的価値がある場合に(再開を)検討する」と慎重な姿勢を示した。 

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