米当局、ボーイングの安全認証緩和=737MAX機、懸念後退 2025年09月27日 05時36分
【ニューヨーク時事】米連邦航空局(FAA)は26日、経営不振に陥っている航空機大手ボーイングに対し、主力旅客機737MAXと、中型旅客機787型機の納入に必要な安全認証の権限を部分的に認めると発表した。2018~19年に発生した2回の737MAXの墜落事故では計346人が死亡したが、安全強化の取り組みが進展し、懸念が後退したと判断した。
緩和するのは、航空機の強度や性能などが安全基準に適合したことを示す証明書の発行で、今月29日から適用する。航空機メーカーは通常、FAAから発行権限を移譲されているが、737MAXの墜落事故や787の品質問題で両モデルとも停止された。787の生産には三菱重工業など日本企業も参画している。
昨年1月に飛行中の737MAXの機体側面の一部が吹き飛んだ事故を受け、FAAは同型機の月間生産台数を38機に制限した。今回の決定は上限引き上げとは関係ないが、当局が安全性向上の取り組みに一定の評価を与えたことから、経営には追い風となりそうだ。