国連重視を強調、米批判も=単独主義「国際秩序に打撃」―中国首相 2025年09月27日 05時54分

26日、ニューヨークで国連総会の一般討論演説を行う中国の李強首相(EPA時事)
26日、ニューヨークで国連総会の一般討論演説を行う中国の李強首相(EPA時事)

 【ニューヨーク時事】中国の李強首相は26日、国連総会で一般討論演説を行った。国連批判を強めるトランプ米大統領に対抗し、李氏は国連の重要性と中国による国際貢献を強調。「単独主義や冷戦思考によって国際秩序が深刻な打撃を受けている」と述べ、名指しを避けつつ米国を批判した。
 中国は国連総会の開会後、世界貿易機関(WTO)における「途上国」としての優遇措置を放棄すると表明したほか、温室効果ガス排出量の削減目標を初めて掲げた。「責任ある大国」としての中国をアピールし、トランプ政権との違いを際立たせる狙いがあるとみられる。
 李氏は演説で、世界経済が低迷している主な原因は「関税の引き上げといった保護主義」だと主張し、「中国は内需を拡大し、世界経済の成長を支えていく」と語った。また、気候変動対策の国際枠組み「パリ協定」の効果的な実施を訴えた。 

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