イラン、地下施設建設加速か=核計画再開の可能性―米紙 2025年09月27日 06時00分

米国の空爆を受けたイラン核施設=6月22日、イラン・イスファハン(マクサー・テクノロジーズ提供)(AFP時事)
米国の空爆を受けたイラン核施設=6月22日、イラン・イスファハン(マクサー・テクノロジーズ提供)(AFP時事)

 【ワシントン時事】米紙ワシントン・ポスト(電子版)は26日、イランが6月の米軍とイスラエル軍による核施設空爆後、地下施設の建設を加速させていると報じた。衛星画像などを独自に分析し、検証した。イランが核開発計画を慎重に再開している可能性があるという。
 報道によると、地下施設は空爆された中部ナタンズのウラン濃縮施設の南方約1.6キロの「ピックアックス山」にある。これまで国際原子力機関(IAEA)の核査察官が立ち入ったことはなく、米軍の攻撃も受けていない。
 イランは2020年にこの施設の計画を発表した際、ウラン濃縮に使われる遠心分離機の組立工場だと説明していた。しかし、施設は地下約100メートルにあると推定され、米軍が地下貫通型爆弾「バンカーバスター」で攻撃した中部フォルドゥの核施設よりもさらに深いという。
 同紙は施設の規模や深さなどから、秘密のウラン濃縮施設、または高濃縮ウランの保管施設として建設されている可能性があると分析している。
 米軍の空爆後、トランプ米大統領はイランの核施設を「完全に破壊した」と主張した。ただ、高濃縮ウランの所在は不明となっている。 

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