戻り試す5月に 2024年04月26日 14時38分

野村証券投資情報部ストラテジスト神谷和男氏
 東京株式市場は好調な企業業績への期待を背景に、5月にかけて戻りを試しそうだ。日経平均株価は3万9000円を目指すとみている。
 野村証券がカバーする大企業群の経常利益率は2023年度、前年度比約8%の増益となる見通しだ。今後、企業が決算発表で示す24年度の業績見通しが順調なら、増益は5期連続となる。人工知能(AI)を用いたビジネスの拡大に対する信頼が広がり、日経平均の構成割合が大きい半導体関連銘柄が買われやすくなる可能性がある。
 賃金と物価が連動して上昇する「経済の好循環」が実現し、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ開始も見えてくれば、日経平均は年末にかけて4万円を超えてもおかしくない。
 一方、米物価が沈静化したとの証拠は見えておらず、現時点で利下げ開始時期を見通すことは困難。市場の不透明感は残っており、日経平均が3万7000円程度まで弱含む場面も想定される。

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