関税交渉進展で年末上昇 2025年05月26日 14時39分
大和証券チーフストラテジスト阿部健児氏
米国との関税交渉が進展し自動車を含めて税率が10%程度まで下がると想定すれば、ベストシナリオとして日経平均株価は年末に向け4万2000円程度まで上昇すると思われる。
株価は米が相互関税を発表する以前の水準まで回復しており、市場は関税が10%付近で落ち着くとみているのではないか。米国は来年、中間選挙を控えており、有権者にも負担となる高関税は是正されるだろう。
年初以降大きく下げた半導体関連株は業績が堅調で持ち直しの動きが続く。金利の上昇が後押しとなる金融株とともに相場をけん引するとみる。米では物価上昇で景気減速が見え始めてくるだろうが、9月以降は連邦準備制度理事会(FRB)の利下げが株式市場を下支えする。米中の関税低下などで中国景気にも期待が持てる。
日本としては、自動車関税が想定ほど下がらず高止まりした場合が一番大きなリスクとなる。