内需株への買いに注目 2024年06月25日 15時47分

極東証券経済研究所社長・佐藤俊郎氏
 株式市場は米国のインフレの落ち着きなどを背景に、年末に向けて底堅く推移しそうだ。目先では、近く本格化する決算を契機に内需株の一角に買いが入るかが注目点だ。
 日経平均株価は1~3月の急上昇後、企業の業績見通しが控えめだった上、日銀の金融政策が転換期を迎えたことから、上値の重い展開を余儀なくされてきた。
 しかし、一部の小売業などは、訪日客や富裕層向けの販売が好調とみられる。決算が好感され、こうした内需株の株価が持ち上がる可能性がある。これまで相場のけん引役は半導体関連などテクノロジー系が主だったが、変化があるか注視したい。
 一方、近くフランスで行われる国民議会選挙で欧州連合(EU)懐疑派が大勝するなど政治の不透明感が強まれば、市場はやや動揺するかもしれない。それでも、日経平均の底値は3万8000円前後で下落リスクは限定的だろう。

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