9月22日 FOMC声明 2021年09月24日 15時50分
米連邦準備制度理事会(FRB)FOMC声明を発表
米連邦準備制度理事会(FRB)は、FOMC(9月21日、22日)において決定した金融政策について声明を発表しました。
- 最大雇用と物価安定の目標に向けて実質的な進展があるまで緩和政策を維持する。
- フェデラル・ファンド金利のターゲットレンジを0〜1/4%に維持する。
- 財務省証券を毎月800億ドル以上、政府系不動産担保証券を毎月400億ドル以上の購入を継続する。
- 予想通り経済が進展を続ければ資産購入ペースを落すことへの正当性が得られる。
FOMC声明文(全文) 2021年9月22日14時(米東部時間)
[日本語訳 ゴールデンチャート社]
米連邦準備制度理事会(FRB)は、この困難な時期に直面した米国経済を支援するため、あらゆる手段を駆使し、最大雇用と物価安定の目標を達成すべく推進していく責務を託されています。
ワクチン接種の進展と強力な政策支援により、経済活動と雇用に関する指標は引き続き強さを示しています。パンデミックの影響を最も受けたセクターはここ数カ月、改善していますが、COVID-19の感染者数が増加したことで回復が遅れています。インフレ率は上昇していきていますが、これは主に一過性の要因を反映したものです。全般的に金融情勢は緩和的であり、これは米国経済を支えるための政策措置や米国の家計および企業への与信の流れを反映したものでもあります。
経済の先行きは、引き続きコロナウイルスの動向に左右されます。ワクチン接種の進展により、公衆衛生上の危機が経済に及ぼす影響は引き続き軽減されていくと思われますが、経済見通しにおけるリスクはなお残っています。
当委員会は、長期的な視野に立って最大の雇用と2%のインフレ率の達成を目指しています。インフレ率は現状、この長期的な目標を依然として下回っていますが、当委員会は、当面まずは2%を適度に上回るインフレ率に到達することを目標にし、そうしたうえでインフレ率が長期間平均して2%となり、長期的なインフレ期待値として2%にしっかりと定着すると想定しています。
当委員会は、これらの結果が達成されるまで、金融政策の緩和スタンスを維持することとしています。当委員会はフェデラル・ファンド金利のターゲットレンジを0〜1/4%に維持することを決定しました。そして、労働市場の状況が当委員会が評価する「最大雇用」に合致するレベルに達し、インフレ率が2%に上昇した後、暫くの間2%を適度に上回る軌道に乗るまで、このターゲットレンジを維持することが適切であると想定しています。昨年12月、当委員会は、最大雇用と物価安定の目標に向けて実質的な進展があるまで、財務省証券の保有額を毎月800億ドル以上、政府系不動産担保証券の保有額を毎月400億ドル以上増やし続ける方針を示しました。その後、経済はこれらの目標に向けて前進を続けています。予想通りの進展が続けば、当委員会は資産購入ペースを落すことへの正当性が得られると判断しています。これらの資産購入は、円滑な市場機能と緩和的な金融環境を育成し、家計や企業の与信の流れを支えていきます。
金融政策の判断に際して適切なスタンスをとるため、当委員会は引き続き、入手した情報が経済見通しに与える影響をモニターしていきます。当委員会の目標達成を妨げる可能性のあるリスクが現れた場合、当委員会は適切に金融政策のスタンスを調整する用意があります。当委員会での政策判断にあたり、公衆衛生、労働市場の状況、インフレ圧力とインフレ期待、金融・国際情勢など、幅広い情報を考慮に入れて評価を行っています。
この金融政策決定に賛成したのは、議長のJerome H. Powell、副議長のJohn C. Williams、Thomas I. Barkin、Raphael W. Bostic、Michelle W. Bowman、Lael Brainard、Richard H. Clarida、Mary C. Daly、Charles L. Evans、Randal K. Quarles、Christopher J. Wallerの各氏です。
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