〔NY外為〕円、142円台後半(11日朝) 2025年04月11日 23時31分
【ニューヨーク時事】週末11日午前のニューヨーク外国為替市場では、海外市場で進行した円買い・ドル売りの流れを引き継ぎ、円相場は1ドル=142円台後半に上昇している。午前9時現在は142円50~60銭と、前日午後5時(144円38~48銭)比1円88銭の大幅な円高・ドル安。
日経平均株価の急落や中国による対米報復関税引き上げの発表などを背景にリスク回避ムードが広がる中、海外市場では安全資産として円を買う動きが加速。一時142円台前半まで上昇し、昨年9月末以来約半年ぶりの高値水準を付けた。ニューヨーク市場に入ってからも、円買い・ドル売りの流れが継続している。
一方、米労働省が朝方発表した3月の卸売物価指数(PPI)は前月比0.4%低下と、市場予想(ロイター通信調べ)の0.2%上昇を大きく下回った。エネルギーと食料品を除いたコア指数は前月比0.1%低下と、予想の0.3%上昇を下回った。前年同月比でも総合、コアともに伸びは予想を下回り、前日発表の消費者物価指数(CPI)に続き、インフレの落ち着きを示唆する内容だったものの、市場への反応は限定的となっている。
市場の関心は、この日午前発表の4月の米ミシガン大学消費者景況感で示される1年先、5年先の期待インフレ率に向かっている。
ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.1390~1400ドル(前日午後5時は1.1194~1204ドル)、対円では同162円40~50銭(同161円89~99銭)と、51銭の円安・ユーロ高。