〔米株式〕NYダウ続落、169ドル安=ナスダックも安い(11日午前) 2025年04月11日 23時33分
【ニューヨーク時事】週末11日午前のニューヨーク株式市場は、米中の貿易戦争激化への懸念から売りが先行し、続落している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時21分現在、前日終値比169.16ドル安の3万9424.50ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は77.83ポイント安の1万6309.48。
中国政府は11日、トランプ米政権が対中追加関税率を計145%まで引き上げたことを受け、米国からの全輸入品に課す報復関税の税率を84%から125%にすると発表した。中国は今後も段階的に対米圧力を強めていくとみられており、米中の貿易戦争激化をめぐる懸念から売りが優勢となっている。
一方、JPモルガン・チェースが11日発表した2025年1~3月期決算は増収増益を計上。米メディアによると、純営業収益と、調整後の1株当たり利益は市場予想をともに上回った。モルガン・スタンレーの1~3月期決算も増収増益となり、堅調な内容だった。米企業の業績に期待が広がる中で買いも入り、プラス圏に浮上する場面もあった。
米労働省が朝方発表した3月の卸売物価指数(PPI)は前月比0.4%低下と、市場予想(ロイター通信調べ)の0.2%上昇を大きく下回った。エネルギーと食料品を除いたコア指数も予想を下回った。一方で、米ミシガン大学が11日発表した消費者調査によると、4月の景況感指数(暫定値)は50.8と、予想(54.5)を下回り、強弱まちまちの内容となった。
個別銘柄では、JPモルガンのほか、エヌビディアが買われている。アップルやシスコシステムズ、マイクロソフト、IBMなどのハイテク関連銘柄の一角も高い。一方で、ホーム・デポ、セールスフォースが安い。