〔NY石油〕WTI軟調、60ドル近辺(11日午前) 2025年04月11日 23時35分

 【ニューヨーク時事】週末11日午前のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米中貿易戦争の激化をめぐる警戒感が根強い中、軟調に推移している。米国産標準油種WTIの中心限月5月物は午前10時17分現在、前日清算値(終値に相当)比0.05ドル安の1バレル=60.02ドル。
 原油相場は前日に清算値ベースで3%超安となった反動で、この日未明から値頃感に着目した買いが先行。ただ、米株価が堅調に取引を開始した後マイナス圏に転じると、株式と並んでリスク資産とされる原油も下押しされ、軟調地合いに転じた。
 相互関税を巡っては、中国政府は11日、米国からの全輸入品に課す報復関税をの税率を84%から125%に引き上げると発表。12日から発動する。一方、トランプ米政権が11日時点で中国産品の輸入に課した税率は145%まで上昇。二大経済大国の貿易摩擦が長期化すれば、世界的な景気後退を招きエネルギー需要を鈍化させかねないとの警戒感が根強い。

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