〔NY石油〕WTI続伸、64.68ドル=2週間ぶり高値(17日) 2025年04月18日 05時02分

 【ニューヨーク時事】17日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米政権がイランや中国に対する圧力を強める中、供給リスクを意識した買いに続伸した。米国産標準油種WTIの中心限月5月物の清算値(終値に相当)は、前日比2.21ドル(3.54%)高の1バレル=64.68ドルと、2週間ぶり高値。週間では5.17%上昇し、3週ぶりにプラスに転じた。翌18日はグッドフライデー(聖金曜日)に伴い休場となる。6月物は2.18ドル高の64.01ドルだった。
 米政権は16日、イラン産原油を購入したとして、中国に拠点を置く製油所の運営企業を制裁対象に指定したと発表。同製油所はイラン産原油の主要な輸出先の一つで、核開発問題を巡り対立する同国への圧力強化が狙いとみられる。今後、制裁対象が港湾ターミナルや地方銀行などに拡大する可能性を警戒し、この日も堅調地合いが継続した。
 また、石油輸出国機構(OPEC)は16日、非加盟の有力産油国も参加するOPECプラスで実施している生産調整に絡み、イラクやカザフスタンから、生産枠の超過分を減産で埋め合わせる最新計画を受け取ったと明らかにした。減産の規模は、月間ベースで日量最大52万バレルとなる見通し。OPECや国際エネルギー機関(IEA)が今年と来年の世界の石油需要の伸び予測を相次ぎ下方修正する中、需給の緩みへの懸念が和らぎ、イースター休暇を前にまとまった買いが入った。
 ▽ガソリン=5営業日続伸。中心限月5月物の清算値は5.54セント高の1ガロン=209.88セント。
 ▽ヒーティングオイル=続伸。5月物の清算値は3.69セント高の1ガロン=215.23セント。

前日からの主な出来事