中国国防相、米台を強くけん制=独立阻止へ「断固とした行動」 2024年06月02日 10時52分

2日、シンガポールで開かれたアジア安全保障会議で演説した中国の董軍国防相(AFP時事)
2日、シンガポールで開かれたアジア安全保障会議で演説した中国の董軍国防相(AFP時事)

 【シンガポール時事】中国の董軍国防相は2日、シンガポールで開かれたアジア安全保障会議(通称シャングリラ会合)で演説した。習近平政権が「核心的利益の中の核心」と位置付ける台湾問題を巡り、米台をけん制する発言を連発。「台湾独立を阻止するため、中国軍は適時に断固とした行動を取る」と表明した。
 台湾では5月20日、中国が「独立派」と敵視する民進党の頼清徳総統が就任。中国は有事の台湾封鎖を想定した大規模な軍事演習を実施するなど、威圧を強めている。
 董氏は民進党政権について、分裂の機運を助長しており、「いずれ歴史の恥辱の柱にくぎ付けになる」と批判。米国を念頭に「外部勢力」が「邪悪な意図」を持ち、台湾への武器売却などを通じて現状変更を試みていると主張した。その上で、民進党と外部勢力の行動によって「平和統一の見通しが損なわれている」と述べ、武力による台湾統一の可能性を示唆した。 

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