「インド太平洋」との連携重要=日欧の共同開発訴え―NATO総長 2025年04月09日 15時31分

来日している北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は9日、ロシアによるウクライナ侵攻は「欧州で起きているが、完全に世界的な紛争だ」と述べ、日本を含むインド太平洋諸国との連携が重要だと強調した。東京都港区の慶応大で講演した。
ルッテ氏は「ウクライナ戦争には(ロシア側で)北朝鮮の兵士、イラン製のドローン、中国の技術が関わっている」と指摘。欧州にとり「日本やその他のインド太平洋のパートナー(オーストラリア、ニュージーランド、韓国)との連携が極めて重要だ」と語った。
特に日本との関係では科学技術分野を挙げた。ウクライナ戦争で兵器開発のスピードが戦況に影響したことを踏まえ、「軍事的優位を維持するため、NATO加盟国と日本は共同でより多く、より良く、より速く開発を進める必要がある」と話した。
日本は昨年まで3年連続でNATO首脳会議に出席。ルッテ氏は「パートナーシップが深化している完全な証拠だ」と謝意を表明した。