トランプ減税、実現へ=議会通過、米政権に追い風―財政赤字の拡大必至 2025年07月04日 03時49分

【ワシントン時事】米下院は3日、トランプ大統領の看板政策である大型減税を盛り込んだ法案を、賛成218票、反対214票の僅差で可決した。与党共和党から2議員が反対した。法案は上院を通過済みで、大統領の署名で成立する。政権最大の政策課題が実現する見通しだが、財政赤字の拡大は避けられない。
レビット大統領報道官は、法案の署名式を米独立記念日である4日に行うと発表した。
法案を巡っては、与党共和党内で財政規律派が一段の支出カットを求める一方、穏健派は低所得者向け医療制度「メディケイド」の予算削減を懸念。2日に始まった審議は難航し、夜を徹して続いた。トランプ氏自らも議員らと会合や電話を重ねて説得に努め、「造反」を最小限に抑えた。
法案は、飲食店従業員らが受け取るチップや、残業手当の税額控除といった、トランプ氏が昨年秋の大統領選で公約に掲げた減税策をほぼ網羅。一方で、減税の財源や国防費、国境対策費を賄うため、メディケイドやバイデン前政権のクリーンエネルギー促進策を主な削減対象とした。