ウクライナ、子供の死傷者3倍=SNSで放火教唆も―ユニセフ 2025年07月07日 19時55分

ロシア軍の攻撃を受けた建物から立ち上る煙=4月6日、ウクライナ・キーウ(EPA時事)
ロシア軍の攻撃を受けた建物から立ち上る煙=4月6日、ウクライナ・キーウ(EPA時事)

 国連児童基金(ユニセフ)は7日までに、ロシアによる侵攻が続くウクライナで、3~5月の子供の死傷者数が直前の3カ月と比べて3倍以上になったと明らかにした。先に国連ウクライナ人権監視団が報告書を公表した。
 報告書によると、昨年12月1日~今年2月28日の子供の死傷者数は73人だったが、3月1日~5月31日には222人に急増した。4月だけで97人が死傷し、国連が確認した1カ月の子供の死傷者数としては2022年6月以来最多となる。ユニセフのレジーナ・デドミニチス欧州・中央アジア地域事務所代表は「子供を取り巻く状況は危機的だ」と訴えた。
 何者かがSNSを通じて子供に接触し、金銭と引き換えにウクライナ軍や民間人を標的にした放火や爆発物の設置を指示する事例も確認されたという。関与した子供3人が死傷したほか、ウクライナの治安機関によれば、これまでに子供103人が拘束された。 

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