加州高速鉄道への資金拠出停止=5900億円―トランプ米政権 2025年07月17日 18時24分

【シリコンバレー時事】トランプ米政権は16日、西部カリフォルニア州の高速鉄道計画に対する連邦政府の約40億ドル(約5900億円)に上る拠出金を撤回すると発表した。ダフィー運輸長官は声明で、「これはカリフォルニア州のせいだ。今こそ、この無駄な仕事を終える時だ」と主張した。
高速鉄道は、カリフォルニア州の主要都市サンフランシスコとロサンゼルスなどを結ぶ計画。2008年に決定されたものの、遅延が相次いでいた。JR東日本も入札を一時検討していたが、採算の確保が難しいとして見送った経緯がある。
カリフォルニア州のニューサム知事は16日の声明で、「あらゆる手段でこの違法な行為に立ち向かう」と述べた。ニューサム氏は野党民主党の大統領候補に名前が挙がる一人で、共和党のトランプ大統領と事あるごとに対立している。
歳出削減を公約に掲げるトランプ政権は4月にも、JR東海が技術協力する南部テキサス州の高速鉄道計画への補助金を撤回すると発表していた。米国での鉄道インフラ事業は日本政府や日本企業も積極的に関与しているが、進捗(しんちょく)の遅れが目立っている。