関係改善基調に「暗雲」=右傾化への懸念も―韓国 2025年07月21日 14時28分

6月17日、カナダ・カナナスキスで首脳会談を前に握手する石破茂首相(左)と韓国の李在明大統領
6月17日、カナダ・カナナスキスで首脳会談を前に握手する石破茂首相(左)と韓国の李在明大統領

 【ソウル時事】参院選での与党大敗を受け、韓国メディアは、改善基調に乗る日韓関係への「暗雲」(朝鮮日報)などと両国関係の先行きを不安視する見方を報じた。議席を大きく伸ばした参政党については「極右」「右翼」との見出しで伝え、日本社会の右傾化を懸念する論調も目立った。
 6月に就任したばかりの李在明大統領は対日関係を重視し、早期訪日に意欲を見せる。だが、石破政権の弱体化が進めば、訪日実現は不透明になるとみられる。東亜日報は「シャトル外交の再開時期を決めるのも難しくなる」と指摘した。
 参政党の躍進について聯合ニュースは、「日本の民意の右傾化の流れ」だと強調。同党の神谷宗幣代表が選挙活動中、在日韓国・朝鮮人に対する差別的な発言をしたと伝えた。夕刊紙・文化日報は社説で、「極右野党が歴史と領土問題を掲げ政権を揺さぶり続ければ(日韓)協力が揺らぐ恐れがある」と懸念を示した。
 韓国外務省当局者は取材に対し、「堅固で成熟した韓日関係の構築に向け、日本側と緊密に意思疎通していく」とコメントした。 

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