円安加速、一時160円台後半=37年半ぶり―東京市場 2024年06月27日 10時05分
27日午前の東京外国為替市場で円相場は一時、1ドル=160円台後半に下落した。1986年12月以来、約37年半ぶりの円安水準。米長期金利の高止まりで、日米の金利差は当面縮まらないとの見方から円売り・ドル買いが進んだ。午前11時現在は160円50~50銭と前日比61銭の円安・ドル高。
鈴木俊一財務相は同日午前、円安に関して「必要に応じて必要な対応を取っていく」などと述べ、市場をけん制した。しかし、「切迫した雰囲気は感じられず、すぐには為替介入がないと受け止められた」(外為仲介業者)といい、円相場への影響は限られた。
米国では最近の経済指標からインフレが沈静化する気配もうかがえる半面、景気はなお底堅い。25日には連邦準備制度理事会(FRB)高官が早期利下げに否定的な見解を示し、米長期金利が上昇。26日の海外市場で一時、160円80銭台を付けた。