ミラン氏のFRB理事承認=政権高官、独立性へ懸念―米上院 2025年09月16日 09時38分

【ワシントン時事】米上院は15日、トランプ大統領が連邦準備制度理事会(FRB)理事に指名したミラン大統領経済諮問委員会(CEA)委員長の人事案を賛成48票、反対47票の僅差で承認した。
FRBの政策金利を決める連邦公開市場委員会(FOMC)を16、17日に控え、トランプ政権と与党共和党はミラン氏の指名承認プロセスを急いだ。一方、野党民主党はトランプ氏に近いミラン氏の理事就任で、FRBの独立性が損なわれることを懸念し、反対に回った。
トランプ氏はパウエルFRB議長に大幅利下げを要求。住宅ローン不正疑惑を理由に先月、クック理事に極めて異例な解任を通告するなど圧力を強めている。ミラン氏をFRBに送り込み、金融政策への影響力拡大を目指す。
トランプ氏がFRBに露骨に圧力をかける中、金融政策運営の独立性と信認が損なわれるとの懸念が高まっている。ミラン氏は4日、上院銀行委員会で行われた指名公聴会で、「FRBの独立性は経済にとって最重要だ」と強調した。