〔東京外為〕ドル、157円台後半=日米金利差拡大を意識した買い続く(1日正午) 2024年05月01日 12時08分

 1日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場は、日米金利差拡大を意識したドル買い・円売りが続き、1ドル=157円台後半に上昇した。正午現在は、157円88~89銭と前日(午後5時、156円86~87銭)比1円02銭の大幅ドル高・円安。
 前日の米国市場では、1~3月期の米雇用コスト指数が前期比1.2%上昇と市場予想(1.0%上昇)を上回り、インフレ圧力の根強さが示されたことから早期利下げ観測が後退。米長期金利が上昇し、ドル買いが優勢となった。
 東京時間はこの流れを引き継ぐ中、仲値に向けては「ややドル不足で、国内輸入企業によるドル買い・円売りが出た」(外為ブローカー)とされ、午前10時前には157円85銭程度まで浮上。政府・日銀による介入警戒感からその後伸び悩んだが、正午に向けては買いが強まり、157円90銭付近まで値を上げる展開となった。米国でのインフレ加速による高水準の金利継続、日銀の金融緩和姿勢継続に対する思惑などを背景に、市場関係者の間では「日米金利差は縮小しづらく、ドル買い基調は続く」(邦銀)とみる向きが多い。
 市場の関心は、日本時間あす未明に判明する米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果やパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の景気認識などに移っている。市場関係者は「利下げまでの距離感を探りたい」(別の邦銀)と話していた。
 ユーロは、朝方に比べ対円、対ドルで小動き。正午現在は、1ユーロ=168円30~32銭(前日午後5時、167円82~82銭)、対ドルでは1.0658~0659ドル(同1.0705~0705ドル)。

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