日本株、低迷の可能性
広田証券専務・樫田充幸氏 2024年11月15日 14時48分
株式市場を巡る材料は今後、不安要素が多く、日本株は低迷する可能性がある。日経平均株価は年明けには3万5000円程度まで下落する恐れもあり、大きな調整局面になりかねない。
足元の株価はしっかりとした動きだが、米大統領選を受けた「トランプ・ラリー」の一環だ。長続きはしないだろう。9月中間決算では、業績が悪化している企業も多い。政局不安も拍車を掛ける。石破内閣は少数与党での政権運営となり、トランプ次期米大統領と渡り合えるか心もとない。海外投資家から嫌気される大きな材料となる。
日経平均は、年末にかけて3万7000円程度まで、年明けにはトランプ新政権の動向次第で3万5000円程度まで下落するかもしれない。新政権の政策により為替相場が円安に振れると、輸出企業の業績改善が期待できるが、関税が引き上げられれば効果は相殺される。現時点では悲観的な見方をせざるを得ない。