チャド大統領選投票=暫定の現職が優勢か 2024年05月06日 18時23分
【ロンドン時事】アフリカ北部チャドで6日、大統領選の投票が行われた。同国ではイドリス・デビ大統領の死去後、息子のマハマト・デビ暫定大統領が2021年から軍事政権を率いる。大統領選にはマハマト氏を含む計10人が立候補。報道ではマハマト氏の優勢が伝えられる。
暫定政権は発足から18カ月以内の選挙を表明していたが、実施を延期。昨年末の国民投票で新憲法が承認され、マハマト氏が出馬資格を獲得、与党・愛国救済運動の候補に指名された。同氏の主要な対立候補と目されるのが、元野党指導者で暫定政府首相のマスラ氏。
ニジェールやマリなどチャドの周辺国では最近、クーデター後に欧米の駐留軍を撤退させ、ロシアとの関係を強化する動きが相次ぐ。そうした中、現在も大規模な仏軍が駐留するチャドは「西側にとって戦略上極めて重要」(専門家)とされる。
ロイター通信によれば、暫定結果は21日までに判明の見通し。過半数を得る候補がいなければ決選投票が6月22日に行われる。