イラン、核開発継続を主張=米は計画放棄を要求―IAEA総会 2025年09月15日 21時49分

15日、ウィーンで開幕した国際原子力機関(IAEA)の年次総会で発言するイランのエスラミ原子力庁長官(AFP時事)
15日、ウィーンで開幕した国際原子力機関(IAEA)の年次総会で発言するイランのエスラミ原子力庁長官(AFP時事)

 【ベルリン時事】国際原子力機関(IAEA、180カ国加盟)の年次総会が15日、ウィーンの本部で開幕した。初日の一般討論演説にイランや米国、欧州の代表らが登壇。核開発の継続を主張するイランに対し、米国は開発計画を放棄するよう要求した。ロシア軍が占拠するウクライナ南部のザポリージャ原発や東京電力福島第1原発の処理水放出の状況も報告された。総会は19日に閉幕する。
 15日の演説で、イランのエスラミ原子力庁長官は6月の米国とイスラエルによるイラン核施設への攻撃について「国際法違反だ」と指摘。英仏独がイランに対する国連制裁を復活させる手続きを始めたことに対して、根拠を示さず「法的に無効だ」と主張した。さらに「イランは圧力に屈しないし、権利を放棄することもない」と核開発の継続に意欲を示した。
 これに対し、米国のライト・エネルギー長官は「ウラン濃縮を含むイランの核兵器(開発)への道は完全に絶たれなければならない」と訴えた。フランスの代表は「(制裁が復活するかどうかは)イラン次第だ」と述べ、IAEAの査察再開などの条件に応じるようイランに迫った。 

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