米エヌビディアの違反認定=独禁法、半導体で圧力か―中国 2025年09月15日 20時22分
【北京時事】中国国家市場監督管理総局は15日、米半導体大手エヌビディアが独占禁止法に違反したと発表した。スペインのマドリードで14日から米中閣僚級貿易協議が開かれる中、違反の公表は異例のタイミング。交渉で優位に立てるよう、対米圧力を強める姿勢を示したとみられる。
市場監督管理総局は昨年12月、イスラエルの半導体企業買収や独禁法違反容疑でエヌビディアへの調査を始めたと発表した。同局は今回の違反認定について「予備調査の結果だ」と説明。同社に対する罰金などの処分は公表していない。
ベセント米財務長官は15日、マドリードでの協議後、記者団に「エヌビディアの調査のタイミングの悪さについて議論した」と批判した。
トランプ政権発足後に米中は高関税をかけ合うだけでなく、半導体を巡る緊張感も高まっている。中国当局は7月、エヌビディアに対し、中国向け半導体の安全性についての懸念を説明するよう求めたと公表した。米有数の巨大半導体企業である同社に揺さぶりをかけている。