ドイツ、核禁条約「現実反映せず」=NATO諸国参加見送り 2025年03月05日 06時55分

ドイツ国旗(EPA時事)
ドイツ国旗(EPA時事)

 【ベルリン時事】ドイツ政府は3日に米ニューヨークで開幕した核兵器禁止条約締約国会議へのオブザーバー参加を見送った。過去2回は参加してきたが方針転換した。独外務省はDPA通信に、ロシアが核の威嚇を強めていることを念頭に、「条約の意図と野心は、もはや安全保障上の現実を反映していない」と説明した。
 国連の暫定リストによると、ドイツと同様に過去にオブザーバーとして出席してきたノルウェーやベルギーも不参加。北大西洋条約機構(NATO)全加盟国が核禁条約から距離を置いた。
 独外務省は「核禁条約はロシアによるウクライナ侵攻が始まる前にできたものだ」と指摘。侵攻の結果、「核抑止力は安全保障にとって不可欠」だと明確になったと訴えた。 

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