1~2月の中国輸出が鈍化=2.3%増、トランプ米政権と摩擦激化 2025年03月07日 12時58分

中国江蘇省の南京港に並ぶコンテナ=2月5日(AFP時事)
中国江蘇省の南京港に並ぶコンテナ=2月5日(AFP時事)

 【北京時事】中国税関総署が7日発表した1~2月の貿易統計によると、輸出は前年同期比2.3%増の5399億ドル(約80兆円)だった。伸びは昨年12月の10.7%から大幅に鈍化。トランプ米政権との貿易摩擦が激化する中、米国向けなどが伸び悩んだ。輸入は8.4%減の3694億ドルだった。
 トランプ米政権は2月以降、合成麻薬フェンタニルの多くが中国で製造されていると主張し、中国からの輸入品に対する関税を2度にわたって引き上げた。貿易統計によると、対米輸出は2.3%増にとどまり、昨年12月と比べて2.6ポイント低下した。
 輸出の伸びは昨年4月以来の小ささで、輸入がマイナスに転じるのは昨年11月以来。中国では不動産不況を背景に景気の冷え込みが長期化しており、内需のてこ入れが重要な政策課題となっている。輸出から輸入を差し引いた貿易黒字は1705億ドルだった。
 ロイター通信によると、市場予想は輸出が5%増、輸入が1%増だった。貿易摩擦の影響が市場の想定以上に広がっている可能性もある。
 日本との貿易は輸出が0.7%増、輸入が4.9%減。ロシアへの輸出は10.9%減、輸入は3.9%減だった。
 税関総署は春節(旧正月)連休の時期が毎年ずれる影響を除くため、例年1~2月分をまとめて公表している。 

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