親米ノボア氏、再選確実=エクアドル大統領選決選 2025年04月14日 10時29分

【サンパウロ時事】南米エクアドルで13日、大統領選の決選投票が行われ、即日開票の結果、親米右派の現職ダニエル・ノボア大統領(37)が左派のルイサ・ゴンサレス元国会議員(47)を破り、再選を確実にした。最大の争点となった治安対策で、軍を使った強硬策の継続を訴えて支持を集めた。
反米を掲げたコレア元大統領を「政治の師」と仰ぐゴンサレス氏が当選すれば、外交で中国に接近する可能性があった。中南米への中国の影響力拡大に懸念を強めるトランプ米大統領にとっても、朗報となりそうだ。
選管によると、開票率93%の段階で、得票率はノボア氏が55%、ゴンサレス氏が44%。ノボア氏は「歴史的な勝利」と宣言した。一方、ゴンサレス氏は不正があったと主張し、票の点検を要求。最終決着までに紆余(うよ)曲折も予想される。
国境を接するペルーとコロンビアからコカインが流入したエクアドルでは、密売組織間の抗争激化で治安が悪化している。ラソ前大統領の残り任期を引き継いで2023年11月に就任したノボア氏は、力による治安改善策を展開。今年3月にはトランプ氏を訪ね、米軍基地の再開などを直訴したと報じられた。