誤送還の移民、米国に帰さず=エルサルバドル大統領「権限ない」 2025年04月15日 08時12分

【ワシントン時事】トランプ米大統領は14日、ホワイトハウスで中米エルサルバドルのブケレ大統領と会談した。ブケレ氏は、米政府が3月に誤ってエルサルバドルに送還し、刑務所に収監された移民男性に関し、米国に帰す考えはないと表明した。
トランプ政権は男性について、行政の手違いで強制送還されたことを認めつつも、ギャング組織の一員だと根拠を示さずに主張している。ブケレ氏も会談で男性を「テロリスト」と呼び、「米国に密入国させるというのか。私にはその権限はない」と述べた。
米連邦最高裁は今月10日、釈放と米国への帰還実現に取り組むよう政府に命じた。しかし、会談に同席したボンディ司法長官は「帰還させるかどうかはエルサルバドル次第だ」と話し、最高裁の命令を無視する姿勢を示した。