ガザ市で飢饉発生=全域で50万人超が壊滅的状況―国連など分析 2025年08月22日 20時39分

パレスチナ自治区ガザ中部ヌセイラトにある難民キャンプで、食料の配給を受け取るために集まる人々=18日(AFP時事)
パレスチナ自治区ガザ中部ヌセイラトにある難民キャンプで、食料の配給を受け取るために集まる人々=18日(AFP時事)

 【カイロ時事】国連機関や国際NGOなどが参加して食料状況を分析した「総合的食料安全保障レベル分類(IPC)」の報告書が22日に公表され、パレスチナ自治区ガザの中心都市ガザ市一帯で「飢饉(ききん)が発生している」と結論付けた。ガザ全域で50万人以上が壊滅的状況に直面。9月末までにガザ中部や南部にも拡大すると予測した。
 イスラエルはイスラム組織ハマスの掃討作戦を続け、ガザへの物資搬入を管理している。報告書では、攻撃継続や度重なる住民退避、ガザ封鎖といった要因が重なり、食料確保や医療サービスへのアクセスが困難になったと指摘。「完全に人為的な飢饉だ」と強調し、緊急の対応を求めた。イスラエル外務省は22日、「捏造(ねつぞう)だ」と反発した。 

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