中国、ケニアと関係「格上げ」=首脳会談、アフリカに秋波 2025年04月24日 16時42分

【北京時事】中国の習近平国家主席は24日、ケニアのルト大統領と北京の人民大会堂で会談し、両国関係の「格上げ」を宣言した。中国企業によるケニアへの投資拡大や経済協力の強化を表明。関税を巡って争うトランプ米政権を念頭に、グローバルサウス(新興・途上国)の結束を訴え、アフリカに秋波を送った。
中国外務省によると、習氏は会談で「関税戦争に勝者はいない。中国は各国と団結し、国際貿易ルールと世界の公正・正義を守っていく」と主張。ルト氏は中国による開発支援への謝意を伝え、「貿易戦争は既存の国際秩序を損なう」と同調した。
トランプ米政権との通商摩擦が激しさを増す中、習政権は各国への接近を強め、「対米共闘」を促している。習氏は今月、東南アジア3カ国を歴訪。23日には、共産党序列4位の王滬寧・全国政治協商会議主席が訪中した公明党の斉藤鉄夫代表に会い、「自由貿易の重要性」を確認した。