中国、黄海に無断で構造物=韓国が「深い懸念」伝達 2025年04月24日 20時37分
【ソウル時事】黄海で境界が未確定の水域に中国が構造物を無断で設置したことが明らかになり、韓国政府は23日、「深い懸念」を伝えた。韓国では、東シナ海や南シナ海で一方的な現状変更の試みを続ける中国が領有権主張の根拠をつくろうとしているのではないかと警戒感が高まっているが、中国側は「養殖目的だ」と主張した。
韓国外務省が24日、ソウルで23日に中国政府との間で開いた局長級の「海洋協力対話」の内容を発表した。
韓国メディアによると、黄海で韓国と中国の排他的経済水域(EEZ)が重なる「暫定措置水域」に2018年と22年、24年に計3カ所設置された。そのうち一つは横100メートル、縦80メートルと推定され、石油掘削施設のような形をしている。
暫定措置水域では両国が共同で漁業を管理することが漁業協定で定められており、無断の構造物設置は認められていない。
今年2月、24年に設置された構造物を調査するため韓国の船が接近しようとしたところ、中国側が妨害。3月にこのことが報じられ、与党「国民の力」などから問題視する声が上がっていた。