マスク氏が「アメリカ党」結成表明=トランプ大統領を暗に批判―米 2025年07月06日 07時36分

【ワシントン時事】米実業家イーロン・マスク氏は5日、新党「アメリカ党」を結成したとX(旧ツイッター)で発表した。「私たちは民主制ではなく、無駄遣いと汚職によって破産しかけた一党(独裁)制の下にある」と投稿し、歳出削減を巡って対立したトランプ大統領を暗に批判。「自由を取り戻す」と訴えた。
新党の顔触れや規模、公約などの詳細は不明。共和、民主の二大政党制が根付いた米国では、第3政党の存在感は乏しいが、マスク氏は保守層に人気が高く、絶大な資金力を誇る。
マスク氏は別の投稿で、上院で2~3選挙区、下院で8~10選挙区に活動を集中する考えも示した。激戦区では一定程度の影響力を発揮し、来年11月の中間選挙で台風の目となる可能性もある。
昨年の大統領選でトランプ氏に多額の選挙支援を行ったマスク氏は、連邦政府の無駄削減を目指す「政府効率化省」のトップとしてトランプ政権入り。5月の政権離脱後、大型減税関連法を巡ってトランプ氏との対立を深めた。トランプ氏は、宇宙企業スペースXなどマスク氏が手掛ける事業への政府補助金の打ち切りを示唆している。
マスク氏は4日、Xで新党設立の是非を問うアンケートを実施。およそ125万件の回答のうち65.4%が賛成、34.6%が反対だった。