「ドレフュス記念日」制定=毎年7月12日に式典―仏大統領 2025年07月13日 05時54分

【パリ時事】フランスのマクロン大統領は12日、えん罪事件で終身刑となり、後に名誉を回復した陸軍のユダヤ人将校アルフレッド・ドレフュス(1859~1935年)をたたえる記念日の制定を発表した。無罪確定から120年となる来年以降、毎年7月12日に「憎悪と反ユダヤ主義に対する正義と真実の勝利を祝う式典」を開く。
ドレフュスは1894年、軍の機密をドイツに漏らしたとして流罪に処せられた。しかし、作家エミール・ゾラらがえん罪を告発。破棄院(最高裁)は1906年7月12日に無罪を宣告した。
マクロン氏は声明で「反ユダヤ主義者の系譜が途絶えたことはない」と指摘。人種差別を許さない警戒と粘り強さが重要だとした上で、無実を訴えて戦ったドレフュスと支援者らは「われわれを鼓舞する模範であり続ける」と強調した。