日中が研究者フォーラム=協力の在り方議論―北京 2025年07月27日 16時48分

【北京時事】中国の北京で27日、日中の研究者らが対話する「日中友好人的・文化交流フォーラム」が開かれた。北京の裁判所が16日にアステラス製薬の日本人社員にスパイ罪で実刑判決を言い渡してから間もないタイミングとなったが、「学術交流を絶やしてはならない」(日本側参加者)と予定通り開催した。
フォーラムは昨年東京で初開催され、今回が2回目。日本側の日中友好会館と中国共産党中央宣伝部傘下の中国人権発展基金会が共催した。慶大の加茂具樹教授らが出席し、少子高齢化など日中双方が抱える社会的課題や、両国の協力の在り方について意見を交わした。
同会館の宮本雄二会長(元駐中国大使)は「日中学術交流は減少しており、国民の相互理解に大きく影響する」と現状に懸念を示し、対話の重要性を強調。中国の研究者からは「両国は競争の中でも協力することが必要だ」といった意見が出た。