安保条約署名を先送り=中国対抗策が難航―豪パプア 2025年09月17日 17時26分

17日、パプアニューギニアの首都ポートモレスビーで、共同声明に署名するオーストラリアのアルバニージー首相(左)とパプアのマラペ首相(AFP時事)
17日、パプアニューギニアの首都ポートモレスビーで、共同声明に署名するオーストラリアのアルバニージー首相(左)とパプアのマラペ首相(AFP時事)

 【メルボルン時事】オーストラリアと太平洋の島国パプアニューギニア両政府は17日、相互防衛などを定めた安全保障条約の署名を先送りすると発表した。同日の首脳会談で署名を見込んでいたが、パプア政府内の調整がつかなかった。豪州にとっては、太平洋島しょ地域で影響力拡大を図る中国への対抗策の一つだが、中国の経済援助を受けるパプアとの折衝は難航している。
 アルバニージー豪首相とパプアのマラペ首相は同日、パプア独立50周年に合わせて首都ポートモレスビーで会談。条約締結に向けた手続きを進めることを確認した。共同声明によると、条約の柱は(1)相互防衛(2)両国軍への国民の入隊を相互に容認(3)条約に抵触する第三国との取り決めを認めない―など。アルバニージー氏は共同記者会見で「条約は両国関係を同盟に格上げする」と強調した。 

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