FOMC関連用語解説

FOMC

英語表記「Federal Reserve Open Market Committee」の略で、「米連邦公開市場委員会」のこと。米国の中央銀行ともいえるFRBが定期的に開催する会合で、金融政策のひとつである公開市場操作(マネーサプライの調節、金利・為替レート誘導等)の方針を決定する委員会です。米国の金融政策を占ううえで、マーケットで注目されています。


テーパリング

中央銀行が超金融緩和状態から抜け出す過程で採用する出口戦略の一つで、量的緩和策による資産買い入れ額を徐々に減らしていくこと。英語表記「tapering」の日本語読みです。米国の連邦準備制度理事会(FRB)は2012年に、毎月400億ドルの不動産担保証券(MBS)と450億ドルの長期国債を買う「量的緩和第3弾」(QE3)と呼ばれる政策を開始しました。その後、雇用環境の改善などを受けて、14年1月から9カ月にわたって購入額を徐々に減らしていき、14年10月末にこの政策を終了しました。この購入額縮小の過程がテーパリングと呼ばれました。英語の「taper」は「先が細くなる」「徐々に減らしていく」という意味です。


量的緩和

金利を下げる代わりに、経済の血液であるお金の量を増やすことで、景気浮揚を図ろうとする金融政策の手法。中央銀行が金融機関が保有する国債などを買い取る形で、金融市場に資金を大量供給します。先進国では日銀が初めて導入。2001年3月から5年間にわたり、日銀当座預金残高を金融政策の操作目標としました。08年のリーマン・ショックの後に金利を下げる余地がほとんどなくなった英国や米国でも採用されましたが、実体経済に与える効果については議論があります。


インフレ目標

インフレ率(物価上昇率)を政府や中央銀行が適正とされる水準に設定し、その実現を図るように金融政策を行うこと。英国、オーストラリアなどがインフレ抑制のために導入していますが、日本のようにデフレ脱却を目指して導入している国はありません。