調整後は上昇基調に 2024年12月17日 15時05分

水戸証券シニアファンドマネージャー・酒井一氏
 日経平均株価は、しばらくは3万8000~4万円のレンジ相場となるだろう。国内情勢の不安定さが上値を抑える。年明けにいったん調整した後は、4万円を超えてさらに上を目指せるかもしれない。
 衆院選を経て自民、公明両党が少数与党となり、政治に不透明感が出ていることは、海外勢の心証としてはよくない。企業の2024年7~9月期決算が想定より振るわなかったことも日本株の上値を抑える。半面、外国為替市場で円安・ドル高が進行していることは、プラスとなる。また、米国株の上昇に日本株は取り残されており、割安感から買いが入ると日経平均を下支えする。
 米国でトランプ氏が大統領に就任すると、関税引き上げなどへの懸念で一時的に調整が入りレンジを切り下げるかもしれない。日銀の追加利上げ観測が高まった場合も下振れリスクになる。ただ、適度な下落はその後の上昇のきっかけになり、4万円超えもあり得る。

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