当面は安値圏 2025年03月05日 16時05分
大和アセットマネジメント・チーフ・ストラテジスト高橋卓也氏
トランプ米政権がメキシコ、カナダ、中国に関税強化措置を課し、経済への悪影響が懸念されている。株式市場は当面、安値圏での推移を余儀なくされそうだ。関税軽減策が講じられなければ、日経平均株価は3月末にかけて3万6000円割れを試す場面も想定される。
米国では最近、関税強化がもたらす物価高への心配もあって景況感が鈍化し、投資家心理が冷え込みがちだ。市場をけん引してきた半導体関連株も割高感が意識され、軟調さが目立つ。
日本株は米国株の影響を受けやすい上、米関税政策の全体像が明確になる4月上旬までは先行き不透明感が晴れず、自動車を含む外需株が底値を探るだろう。
一方、国内は賃上げの勢いが維持されると見込まれ、個人消費は堅調となる公算が大きい。日銀の利上げで金融株も好調に推移しそうで、日経平均は年央にかけて回復基調をたどるとみている。