半年後に3万6000円 2025年04月17日 14時26分

ニッセイ基礎研究所主席エコノミスト上野剛志氏
 日経平均株価は、トランプ関税への警戒感から上値の重い展開が続いている。当面はボラティリティー(変動率)の高い市場環境が続きそうだ。だが、高関税政策の継続は米経済にも悪影響が出かねない。米政権は徐々に税率を緩和するだろう。先行き不透明感が晴れれば株高となり、半年後には3万6000円を中心としたレンジ相場になると考える。
 米関税政策の影響で金融市場は混乱しており、景気下振れリスクを懸念した米連邦準備制度理事会(FRB)は6月と9月にそれぞれ0.25%の利下げを実施するだろう。年後半には米政権による減税政策も動きだすとみる。好材料が重なり米株が上昇すれば日本株も連れ高となりそうだ。
 一方、日銀の利上げ路線維持は上値を抑えるだろう。国内では夏に参院選があり、政局不安が相場の重荷となる可能性もある。日経平均は3万2000円まで下落する局面もあるかもしれない。

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