米大統領選まで落ち着かず 2024年09月13日 14時47分
ニッセイ基礎研究所チーフ株式ストラテジスト井出真吾氏
米国の大統領選が終わるまで、市場は落ち着かないだろう。
来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、会合参加者の金利見通し分布図「ドットチャート」から導き出される年内や来年の利下げ回数が注目されそうだ。FOMC後も米景気を巡る経済指標や要人発言に一喜一憂し、市場のボラティリティー(変動率)は高いだろう。
米大統領選後は米国の政策の枠組みも見え、不透明感は晴れる。同時期に発表される日本企業の中間決算では上方修正が相次ぐとみる。日経平均株価は当面、3万5000~4万円を標準レンジとして推移すると予想する。米大統領選後は年末にかけて4万円台回復も見込めそうだ。
リスクを挙げるとすれば、最近の相場の乱高下により損失を抱えた投資ファンドの破綻か。一方、賃金上昇を受けて年金積立金管理運用独立行政法人が株式のウエートを引き上げれば、株価上振れ要因になる。