年内4万円回復へ 2024年10月10日 14時33分
岡三証券シニアストラテジスト山本信一氏
米国でインフレが失業率の大幅上昇を伴わずに沈静化しつつある流れを受け、株式市場は安心感から底堅く推移しそうだ。日経平均株価は年末に向けて4万円回復を目指すだろう。
米国は9月の雇用統計が力強く、連邦準備制度理事会(FRB)による目先の大幅利下げ期待は後退した。ただ経済の健全さは見て取れ、11月の大統領選でハリス氏、トランプ氏のいずれが勝つにせよ、結果が判明すれば相場の先行き不透明感は払拭される。
国内では石破茂首相が就任したが、経済財政政策や日銀の金融政策に路線変更はなさそうだ。石破氏は「政治とカネ」を巡り多くの有権者が期待する厳しい姿勢を示しており、衆院選で与党が過半数割れに陥るといった異変は考えにくい。
一方、市場で7月まで見られた半導体関連銘柄への過熱的な期待はしぼんでいる。日経平均がすぐに最高値(4万2224円)更新に向かうような勢いは感じられない。